ついに家庭用電動コーヒーミルの最高峰、フジローヤルのみるっこを購入しました。
みるっこが家庭用電動ミルの最高峰と言われる理由はズバリ、業務用にも使用できるレベルの粒度と堅牢性にあります。

フジローヤルみるっこの外観から、目盛りごとのコーヒー粉の挽き目をメインにレビューしていきますね。
電動コーヒーミル選びの参考にしてもらえると嬉しいです!
コーヒー器具メーカーのフジローヤルって?
みるっこを販売しているフジローヤルとはどんな会社なのでしょうか?
株式会社富士珈機は、日本最大のコーヒー機器メーカーとして「FUJI ROYAL(フジローヤル)」ブランド製品を世に送り出してきました。北から南、さまざまな気候風土でコーヒーを楽しむようになった日本において、私たちは創業以来、メイドインジャパンのものづくりを継承しています。
職人が愛情をかけて組み上げた一台を提供する。時代が変わっても、その根幹は変わりません。年月を経て使い込んでいくほどに表情が増し、愛着がわく機械をお届けするために。私たちは、これからも社員一人ひとりの “創造の翼” を広げ、ものづくりに邁進していきます。
引用:富士珈機HP
1955年(昭和30年)に大阪で設立されたコーヒーロースター(焙煎機)やコーヒーミルの製造と販売をしている企業で、メイドインジャパンのモノづくりを続けています。

創業1958年のカリタよりも歴史のある会社なんですね。
なぜみるっこに決めたのか?
電動コーヒーミル選びで悩むかたの多くは、カリタのナイスカットG、同じくカリタのネクストG、ボンマックのBM-250、そしてイマドキオシャレなお店で人気のWilfaが候補に挙がっているのではないでしょうか。
その中で、ぼくがみるっこを選んだ理由は2つです。
- コーヒー粉の粒度(独自のグラインド刃)
- 業務使用に耐える堅牢性
コーヒー粉の粒度が抜群

グラインド式の回転臼

グラインド刃の固定臼
みるっこが粒度の揃ったコーヒー粉を挽くことができる秘密は、このステンレス鋼で作られたグラインド刃と呼ばれる金属にあります。
カリタやWilfaがカット式を採用する中、みるっこだけがグラインド式を採用しています。グラインド=粉砕。ここが抜群の粒度の均一さを決めているポイントなんですね。

粒度がどれだけ揃っているかは、あとで写真付きで紹介します!
また、友人にカリタのナイスカットミルを借りた際、「この挽き目なら手動のタイムモアC2で十分」と感じたことも、みるっこに決めた大きな要素となりました。
業務使用に耐える堅牢性
他のメーカーのコーヒーミルのページで「業務用」という文字は見られませんが、みるっこの商品ページにはハッキリと「業務用のクオリティ」と書かれています。
- 業務用のクオリティをご家庭でも再現
- シンプルな構造と頑丈なつくりで安定感抜群
引用:フジローヤル公式HP

公式HPに「業務用」という文字が明記されているのは心強いですね!
いまは家庭でコーヒーを楽しむだけですが、将来的に喫茶店やカフェ経営、コーヒーショップの開店を目論んでいるぼくにとって、「粒度の均一さ」「業務用のクオリティ」のキーワードが、みるっこを選択する決め手になりました。
フジローヤルみるっこのスペック
今回紹介するフジローヤルみるっこ。スペックを簡単にまとめてみました。
名称 | みるっこ |
メーカー | フジローヤル |
品番 | R-220 |
サイズ(幅×奥行×高さ) | 130mm × 240mm × 362mm |
重量 | 4.6 kg |
ミル刃 | グラインド臼/ステンレス |
洗浄 | 不可 |
挽き目調整 | 19段階(1~10まで0.5刻み) |
容量 | 200 g |
動力 | 電動 |
カラー | 赤・黒・黄 |
生産国 | 日本製 |
希望小売価格(税込) | ¥59,400 |
電動コーヒーミルということもあり、60,000円弱とかなり高額な商品です。
フジローヤルみるっこの外観は?
画像:フジローヤル公式HP
フジローヤルのみるっこはポテッとした愛らしいフォルムのデザインが特徴で、カラーは赤、黒、黄の3色展開となっています。
さらに、コーヒーショップとの別注オリジナルカラーとして、神奈川県のカフェ・ヴィヴモン・ディモンシュさんのベージュ、福岡県のfree designさんのスレートグレー、東京都の堀口珈琲さんのアイボリーの3色も販売されています。
画像:フジローヤル公式HP

ぼくは、愛用しているタイムモアの製品を黒でまとめているので、みるっこも黒を選びました。

お気に入りのタイムモアはブラックで統一

堂々とした黒色

きっちりと発泡スチロールに収められている

無駄な付属品は一切入っていない

取扱説明書にも「取りはずし禁止」と明記されている

ここで挽き目(粒度)を調整する

装飾のない単色のダイヤルなので、少し見えづらいかもしれません・・。

スイッチを入れてからコーヒー豆を送り込めるダンパー
ダンパーのメリットは、スイッチを入れてからコーヒー豆を投入することができるため、モーターにかかる負担を低減でき、耐久性の向上に繋がります。

ダンパー全開時

コーヒー豆が残ることがありますが、何度か開閉すると落ち切ります。

ここからコーヒー豆をグラインド臼に送り込む

シンプルな切替スイッチ

本体は約5kgとかなり重いですが、どっしりとした安定感がありますよ。
みるっこの目盛りとコーヒー粉の挽き目
手動・電動にかかわらず、コーヒーミルを選ぶ際に最も重視するべきポイントはコーヒー粉の挽き目(メッシュ)と粒度です。
調整の目安となる目盛りと挽き目について、みるっこの実力を見ていきましょう。
まずは挽き目(メッシュ)の均一さをチェック

数字が大きいほど挽き目も大きくなる
みるっこをはじめ、電動コーヒーミルの挽き目調整は粒度調整ダイアルを回して調整するものが多いです。
画像:みるっこ取扱説明書
フジローヤルみるっこの挽き目(メッシュ)の目安です。取り扱い説明書に記載されていたので参考にしてください。
数字が大きくなるほどコーヒー粉の挽き目(メッシュ)も大きくなるものが一般的で、今回は最小メモリの1番から最大の10番まで、1.5ずつ挽き目を調整して検証しました。

一般的な中深煎りのコーヒー豆3gを挽き比べ

タイムモアのスケールは0.1g単位で量れるので誤差が出にくくて良いですよ。

それぞれの粒度を一覧にしました
微粉はあらかじめフルイで除去しているので、挽き目と粒度に注目してみてください。
1番から10番まで、どの番手もかなり挽き目が揃っていると思いませんか?さらに、コーヒー粉の形状が丸い感じに挽けるのもみるっこの特徴です。
他のメーカーが採用しているカット式の場合、名前のとおりカットするため、コーヒー粉の形状が角ばってしまいます。そうなると、抽出にムラが発生してしまい、コーヒーの味に雑味が出てきやすくなるんですね。
その点、みるっこで挽いたコーヒー粉は丸く挽けることでコーヒーの抽出ムラが抑えられ、安定したコーヒーが淹れられるのだと考えています。
みるっこで発生する微粉について
微粉については挽き目が小さいほど多く発生しますが、ペーパーで使用する3~6番だと、2割弱が微粉となる計算です。
目盛り | コーヒー粉(g) | 微粉(g) |
#1 | 1.8 | 1.2 |
#2.5 | 2.2 | 0.8 |
#4 | 2.5 | 0.5 |
#5.5 | 2.5 | 0.5 |
#7 | 2.7 | 0.3 |
#8.5 | 2.8 | 0.2 |
#10 | 2.8 | 0.2 |
ハンドドリップに推奨されている3番~6番の微粉量は16%程度なので、特に気にする必要はないと考えていますが、気になる方はフルイ等で除去してからドリップすると良いでしょう。
フジローヤルの電動ミル「みるっこ」、ハリオの手動ミル「セラミックスリム」、そしてタイムモアの「C2」の挽き目を比較した記事も参考にしてください。
メンテナンス方法は?
フジローヤルみるっこのメンテナンス方法を見ていきましょう。
毎回行う掃除方法

静電気により発生する飛び散り
みるっこ最大のデメリットは静電気です。
毎回、かなりの飛散が発生するので掃除は面倒ですが、その多くはコーヒーの雑味のもととなるチャフや微粉がほとんどなので、スッキリした味わいのコーヒーが淹れられると思えばメリットにもなり得るかもしれません。

ぼくはキッチン専用のハンディクリーナーを使って、サッと掃除しています。

さっと使えるeufyの卓上クリーナー
eufyの卓上クリーナーはセール時には4,000円以内で買えるコスパの良いハンディクリーナーです。
グラインド刃の掃除方法
毎日ではなくても大丈夫ですが、月に1回程度グラインド刃のお手入れをしてあげましょう。

ダイヤルの両端にあるツマミを緩めて取り外す

固定ネジがかなり強く締まっているので、ペンチなどを使う方が確実です。

グラインド刃(回転刃)をブラシ等で掃除

固定刃の奥に溜まっているコーヒー粉を掻き出す
戻す際、回転刃をグッと押し込むのが難しいかもしれませんが、慣れれば簡単にできるようになります。
みるっこの残念なところと良いところ
フジローヤルみるっこの残念なところ・良いところをいくつか挙げておきたいと思います。
残念な点
- 毎回掃除が必要な静電気
- 5万円を超える高価格
- エスプレッソ挽きができない
ひとつめの残念な点は、すでに紹介した静電気によって毎回飛散するコーヒー粉です。正直、手を焼いていますが、静電気対策をしている方も多いようなので、ぼくも早く対策して静電気とサヨナラしたいと思っています。
次にあげる残念な点は価格です。手動ミルに比べて電動ミルはどうしても高価になりますが、その中でもみるっこは特に高価な電動コーヒーミルです。
最後の残念な点は、エスプレッソ用のコーヒー粉が挽けない点です。家庭でエスプレッソも飲みたい方は、エスプレッソ専用のカット刃が装着されたみるっこを購入するか、他のコーヒーミルを買う必要があります。
良い点
- 手動に比べて各段にラク
- 業務用で使用可能なプロレベルの粒度
- 永く愛用できる丈夫さ
みるっこの良い点というより、電動コーヒーミル全てに言えることだと思いますが、手動コーヒーミルに比べてみるっこは格段にラクです。同じコーヒー豆の量を挽くにしても、何倍も早く、キレイに挽けるので、手動コーヒーミルで挽くのに心が折れそうな方はぜひ、みるっこを購入することをオススメします。
次にあげる良い点は、冒頭にもお話した業務用のクオリティです。永く使える丈夫さも合わせると、フジローヤルのみるっここそ最強の家庭用電動ミルと言えるのではないでしょうか?
まとめ
フジローヤルのみるっこのレビューをしてきましたが、いかがだったでしょうか?
5万円という買い物は決して安い買い物ではありません。ですが、大事に扱えば永く使える一生モノと考えれば、そんなに高い買い物でしょうか。。
36歳のぼくが80歳まで生きると仮定して、あと44年残っているので1年あたりの負担額は1136円。月100円未満でコーヒーライフが向上するならすごくコスパの良いアイテムだと思いませんか?
実際、ぼくはコーヒーにハマって1年以上手動コーヒーミルを使ってきましたが、みるっこを購入して大正解だったと思っています。

電動コーヒーミル選びで悩んでいる方の参考になればうれしいです!
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